私は実子を10ヶ月で保育園に預け仕事復帰しました。息子は保育園になかなか慣れず、朝登園の時に大泣きする日が続きました。そんな息子を見て申し訳ない気持ちだったり、一緒にいてあげたい気持ちだったり....毎日辛くて、仕事を辞めようかとすごく悩みました。でも、考えた末に、仕事を辞めることは最善ではない、それなら気持ちを前向きに切り替えようと思い直しました。そんな矢先、息子を保育園に迎えに行きながら、ふと思ったのです。
「息子は私が必ず迎えに行くけれど、ママが迎えにこない子ども達もいるんだ。」と。
息子は、毎日夕方には迎えにくる私に、毎朝、今生の別れのように泣きました。私が抱っこしないと寝なかったり、そばにいないと不安がったり。子どもにとって、母はこれほどまでに必要な存在なのだと実感しました。それなのに、親が迎えにこない子どもがいるのだと思い至ったとき、私は居ても立ってもいられなくなりました。
「私がママになってあげたい。」
そう強く思うようになったのです。
※ 日本では、虐待や病気などで親が育てることができない子ども達が約47,000人います。その9割が施設で暮らし、特定の大人に愛されながら育つという基本的な欲求が満たされていないことから、国際的に‘国家の虐待’と批判されています。