僕は大人を信じられない子どもだった。
激しい虐待を受け、生きる希望を抱けない時期もあった。
でも、僕は弟を守るために生きた。
施設の食堂でたまたまボクシングの番組を見たことが僕の人生を変えた。
もし、部屋に引きこもっていたらボクシングを始めていなかったかもしれない。
僕の人生はボクシングで変わった。
もっと正確に言えば、ボクシングをやって「人との関わり」の中で変わった。
自分しか信じられなかった僕が、ボクシングを通して人に応援され、人からの愛を感じて変わっていくことができた。全ては人と人との繋がりなんだ。
僕は今、ボクシングを通して「君達を傷つけたのは大人だけど、君達を受け止められるのもまた大人なんだよ。」ということを伝えている。
ぐるーんもまた、子ども達を抱きしめたり、一緒に遊んだりするふれあいの中で同じことを伝えていきたいのだそうだ。
虐待で苦しむ子ども達を減らすために、虐待そのものをなくすために。
そんな大人達が1人でも増えてほしい。